『あきた』の郷土食材「①きりたんぽ」「②ぎばさ」「③とんぶり」「④かまぶく」は各々が独自の食文化を持ちますが、近年は担い手不足・気候変動・資源減少などの共通課題に直面しています。例えば、きりたんぽはあきたを代表する冬の味覚として鶏ガラ出汁で煮込む鍋料理に使われますが、夏季に需要が落ちるため通期の安定需給が課題です。ぎばさは強い粘りと磯の香りが特徴の海藻、とんぶりはホウキギの種を加工しプチプチした食感から畑のキャビアと呼ばれる食材で、いずれもスーパーフードとして近年注目されていますが、気候変動や技術継承等の持続可能性に課題があります。かまぶくは魚が手に入りにくい山間部で生まれた蒲鉾の代替で、茹でた馬鈴薯に餅粉と砂糖を混ぜかまぼこ状に成型した間食向け蒸し物ですが、手間がかかるため作り手が減少し若い世代への伝承と商品化が深刻な課題となり保存活動を進めている所です。「⑤いぶりがっこ(がっこは秋田弁で漬物)」は燻製の香りとパリッとした食感が特徴の大根の燻製漬物で、郷土料理としてだけでなくチーズやポテトサラダとの組み合わせ等の現代的なアレンジでも人気です。秋田県と横手市による生産者支援によって担い手不足や伝統技術継承の課題は解消に向かい需要も増加傾向にあるも、県外・海外流通を目指すには保存性や品質の改良が課題視されており、当社でも冷凍商品の開発を始めました。総じて作るのに手間がかかる郷土料理は家庭の食卓に上がる機会が減る一方であるため、当社は駅弁のカタチであきた食文化の保全活動を推進します。 当社の看板商品『鶏めし』は、昭和22年の発売以来、奥羽本線を代表する駅弁として70年以上愛され、秋田の食文化を象徴する“ソウルフード”として親しまれてきました。従来の駅弁の強みは「冷めてもおいしい」ことにあり、当社もその技術を磨き続け、JR東日本「駅弁味の陣」において史上初3度の大将軍を受賞するなど高く評価されています。さらに当社は昭和30年頃から本店併設の御食事処で出来立てを提供し、秋田でしか味わえない“あたたかい鶏めし文化”も育んできました。この「御膳で味わう一食完結のぬくもり」を、郷土食とともに現代版のワンプレートに再構築したものが、冷凍駅弁『あきたと鶏めし』です。秋田ならではの味わいと物語を、全国に発信する新しい価値を提案します。
前回の第1回の『日本全国! ご当地冷凍食品大賞』では「優秀賞」をいただきましたが、悔しさも残り、今回は「グランプリ受賞」を目標に、冷凍駅弁「あきたと鶏めし」で挑戦しました。 ご当地の大会だからこそ大切にしたのは、冷凍を通じて秋田の食材や郷土料理を知っていただき、実際に味わっていただくことです。私たちは、冷凍は単に味を保存する技術ではなく、地域の記憶や文化を未来へ運ぶ方法だと考えています。 今回のグランプリ受賞を機に、多くのメディアに取り上げていただき、たくさんのお客様に商品を手に取っていただきました。また、大会後に、スーパーマーケット・トレードショーに出展し、新たな商談にもつながり、商社との取引口座開設も順調に進むなど、販路の広がりを実感しております。 これからも、ご当地冷凍食品が家庭の冷凍庫に常備される日常の一品となるよう、秋田のおいしさと、その背景にある文化を全国へ届けてまいります。